奥の部屋に引きこもる義母
こんばんは。
ご訪問ありがとうございます。
ケアマネさんが帰られて、看護師さんだけが残りました。
実際に訪問して下さる看護師さんではなく、訪問看護の会社の所長さんでした。
今回は、契約書を交わすことが目的なので、所長さんが見えたようです。
所長さんは私と○ヨさんに名刺を下さいました。
でも、○ヨさんは名刺を受け取る事を拒否しました。
所長さんは仕方がないので、テーブルに名刺を置きました。
「私はね、誰にもウチに入って欲しくないの。だから、そんなの要らない。」
「ちゃんと病院にだって通っているんだし、具合が悪くなったら病院に行くから。」
相変わらず、○ヨさんは訪問看護師さんをお願いする事を強く拒絶しています。
「お義母さん、看護師さんにはお義母さんの普段の健康を見守っていただくだけなのよ。」
「一人で居てもし何かがあっても、私たちはすぐに駆けつける事は出来ないでしょう?」
「だから、そういう事にならないように、看護師さんにマメにチェックをお願いするのよ。」
私がそう言っても、○ヨさんの興奮は全く収まりません。
「私はお父さんや○○子に迷惑かけないようにして頑張ってるのに。」
「私はお父さんと○○子だけが居ればいいの。」
「そんなに私が迷惑かけてるの?」と○ヨさんは、言い続けています。
それまで黙って聞いていた夫が口を開きました。
「ああ、迷惑かけてるよ。こうやって俺たちを困らせてるでしょ?」
「私が何を迷惑掛けたの?私が死ねばいいの?」
「ああ、また、そういう事言い出すの?いいよ、そうしたいならそうしなよ。」
○ヨさんの「死ねばいいの?」に対して、夫がキレてしまいました。
でも、自分の母親にそこまで言ってはいけないと、私は慌てて夫を窘めました。
夫にそう言われて、○ヨさんは泣きながら奥の寝室に引きこもってしまいました。
「おとうさん、早く迎えに来てよ。早くおとうさんの所に行きたい。」
奥の部屋で、○ヨさんが仏壇の義父に泣きながら訴えているのが聞こえました。
そんな様子を見ていた所長さん、本当にビックリしたでしょうね。
「義母は、家に人を入れるのが嫌いなんです。」と私が所長さんに話しかけました。
「でも、最初のうちだけなんです。慣れてしまえば、大丈夫なんですけどね。」
「前の相談員さんの時も最初はダメだったんですけど、すぐに打ち解けましたから。」
「すごく義母を持ち上げてくれる方だったので、義母は気分が良かったんでしょうね。」
「義母は自分の話を聞いて、『凄いですね』って持ち上げてくれる人が好きなんです。」
「それでは、そういう看護師を来させるようにしましょう。」と所長さん。
「じゃ、契約の方、今から進めてもいいですか?」と説明を始めました。
契約に関する規約などを読み上げ、私が契約書に必要事項に書き込み、記名捺印。
これで、一応、訪問看護の契約は終了しました。
○ヨさんが部屋に引きこもってくれた事が却って良かったのかも知れません。
契約書の作成が終わった頃に、引きこもりをやめてまたリビングに戻って来ました。
「私はお父さんと○○子が居てくれるだけでいいの。」
「他の人なんか要らないの。どうしてわかってくれないの?」
「お父さんと○○子だけしか要らない。」
○ヨさんは何度もそう言って、テーブルに泣き伏しています。
何だか、私たちが虐待でもしているみたいですね。(^-^;
「それでは、来週から来させていただきますので・・・。」
所長さんはそう言って、帰って行きました。
来週から義母の担当になる看護師さん、最初は大変でしょうね。
嫌な思いをさせないように、私がフォローするしかありませんね。
最後まで読んで下さってありがとうございます。
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