気持ちはいつもケセラセラ♪

5年に渡る姑の介護記録とその後の私の徒然日記

また「物盗られ妄想」が始まりました。

こんにちは。

ご訪問ありがとうございます。


午前9時、固定電話の呼び出し音が鳴りました。

ナンバーディスプレーには○ヨさんの名前が出ています。


はい、もしもし。

「あ、もしもし、○○子?」

おはよう。どうかした?

「あのねぇ、アンタに話があるから、来て欲しいのよ。いつ来れる?」

そうねぇ、いつ行くか、まだ決めてないけど。何の話?

「実はね、昨日、また○○みが昼間ここに来たんだよ。」

えっ?昨日、○○みがそっちに行ったの?

「そうなのよ。私が友達の所にちょっと行ってる間に来たみたいなのよ。」

どうしてわかるの?何か変わったところがあったの?

「いえ、大したことじゃないんだけど。テーブルの上のパンとお菓子持ってった。」

テーブルの上にあったパンやお菓子がなくなってたの?

「そうなのよ。そんな物、大した物じゃないからいいんだけどね。」

そう。お義母さんは、○○みに会ったの?

「いや、会ってない。○○みはここの鍵持ってるんだね。」

鍵は持ってないと思うけどねぇ。

「おとうさんに言うと、また○○みの事、怒るといけないから、アンタにだけ言っておくんだよ。」

そう。

「○○みの事、怒らなくていいからね。でも、アンタには言っておいた方がいいと思ってね。」

そうなんだ・・・。

「で、アンタ、いつ来る?」

そうね、じゃ、明日そっちに行きましょうか?国勢調査の事もあるしね。

「うん。おとうさんには余計な事言わずに、国勢調査の事があるから、とだけ言ってくればいいよ。」

わかったわ。じゃ、明日行くから。

「うん。お願いね。じゃ、待ってるから。」



あ~、また○ヨさんの妄想が始まりました。

これは、物盗られ妄想ってヤツですね。

○○みは昨日は朝から夕方6時過ぎまで仕事に行っていたから、行くはずがないのです。

でも、○ヨさんは、○○みが来て、テーブルの上のパンやお菓子を持ち帰ったと言います。

本当にそこにあった物がなくなったのか、自分が食べたのになくなったと思い込んでいるのか、

本当にあった物がなくなったのなら、泥棒が入ったとしか考えられませんし、

自分が食べたのになくなったと思い込んでいるなら、これは物盗られ妄想としか考えられません。

でもねぇ、なんで持ち出したのが○○みだと思い込むのかがわかりません。


物盗られ妄想などの対応は、すぐに否定したりせずに、「一緒に探しましょう」と探してみたり、

話題を変えて気を紛らすようにする、とか、そういう方法がいい事は知っています。

でもね、なくなったと言っている物は、お財布とか洋服とか、そういう物ではなくて食べ物です。

もし、自分ですでに食べてしまった物だとすれば、探しても見つかる筈はありません。

話題を変えて気を紛らすと言っても、またすぐに同じことを言うでしょう。

あ~、どうしたもんでしょうねぇ。


昨日の夜、何か変わったことはない?と訊いたのに、「何もないよ。」と言ってた○ヨさん。

なのに、今朝は「昨日○○みが来たみたい。」って、本当にどうなってるのでしょう?

太っ腹で○○みの事を思いやるみたいに、「怒らなくていいからね。」って・・・。

実際、○ヨさんの妄想で、完全なる濡れ衣なのですから、私が○○みを怒る筈がありません。

そんなことより、私が悩んでしまうのは、そんな○ヨさんへの対応なんですけどね。


でも、どうして○ヨさんはそんな物盗られ妄想に取りつかれてしまうのでしょうか。

最も多い妄想の原因は、認知症の人を囲む様々な環境だそうです。

家具の配置を換えたり、介護者が本人の話を聞かずに無視したり、

またショート・ステイのように住み慣れた環境が突然変わることなどが原因になるそうですが、

どれも思い当たる節がありません。

妄想が解消しない場合は、できるだけ早い時期に精神科の専門医に相談するのがいいとの事。

取り敢えず、明日は○ヨさんの話を否定をせずに、聴くだけにとどめておいて、

やっぱり、次回の物忘れ外来で、先生に相談してみるしかないのかな?


認知症の介護は、体力的な疲労より、こういう精神的な疲労が溜まりますね。(^-^;




最後まで読んで下さってありがとうございます。

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