洗濯機の使い方がわからない
2015年2月19日
朝8時20分、義母から電話が入りました。
電話に出たのは、今日は仕事の予定が入っていない夫でした。
「電気代とガス代の請求書が届いたけど、お金がないから払えないよ。」
今月から引き落としが始まるので、多分、請求書ではなく使用料金のお知らせでしょう。
電話が掛かって来なくても、今日は○ヨさんの所に行くつもりでしたから、
「もう少ししたら、そっちに行くから」と言って夫は電話を切りました。
夫は前回持ち帰って来たポリタンクに灯油を補充しに、私は持って行く品物を準備します。
灯油の補充を済ませて帰宅した夫と共に、すぐに池袋に向かい出発しました。
到着すると、○ヨさんは奥の寝室で、ベッドの中にいました。
リビングのストーブをつけずに、ベッドを炬燵代わりにしていたようです。
具合でも悪いの?と夫が尋ねると、
「うん、あんまり調子が良くない。病院に行こうと思ったけど、お金がないから。」
すかさず、夫が「じゃ、これから○○子に病院に連れてってもらうの?」
「いいよ、そんなに悪いわけじゃないから、わざわざ病院に行かなくても大丈夫。」と○ヨさん。
「病院にも行けないくらいお金がないから、お金を頂戴」ということのようでした(^-^;
行った時にはベッドの中にいた○ヨさんですが、今日もバッチリとお化粧をしています。
ファンデーションを塗り、眉墨でキッチリと眉が描かれ、唇は口紅で真っ赤です。
美容院に行って来たばかりなので、染めた髪が黒々として、ファンデの白さがとても目立ちます。
そう言えば、義父が危篤と真夜中に連絡が入り、慌てて病院に駆け付けた時も
バッチリとお化粧をして来た○ヨさんでしたね。
きっと、○ヨさんがお化粧をしなくなったら、病気が相当進んだという事なのでしょうね。
私達が行ったばかりの時は具合悪そうにしていましたが、すぐにお喋りが止まらなくなりました。
「2,3日前に、○岩さんが、何か食べなくちゃダメよって、このパンを持って来てくれたのよ。」
(そのパンは、○ヨさんがスーパーで買ってきたランチパックですね。)
「この間、○岩さんが鎌倉に連れてってくれてねぇ・・・。」
(○岩さんは、ここ半年以上、○ヨさんとは会っていないと言ってましたよ。)
「2月は年金が入る月だから、そろそろ年金が入るんじゃないかな?」
(もう、2月分の年金はとっくに入って、お義母さんはその日のうちに下ろして使ったでしょ?)
突っ込みどころはたくさんあるけれど、ふ~~ん、そうなの?と相槌しながら聞き流します。
○ヨさんはいつもストーブの前に、洗濯した下着を畳んで干しています。
「お義母さん、洗濯は洗濯機でしてるの?」と尋ねてみました。
「少しだから、全部手洗いしてるよ。洗濯機の使い方がわからなくなっちゃったしね。」
そっか、○ヨさんは、洗濯機の使い方がもうわからなくなっていたんですね。
簡単な料理もしなくなったのは、もしかしたら、料理の手順がわからなくなったから?
食パンを持って行っても食べないのは、ジャムを塗るという作業を忘れちゃったからなのかな?
どうやら、○ヨさんの独り暮らし、限界はそれほど先ではないかも知れませんね。