義父が義母に遺したものは・・・
義父は実家の小作人の娘だった義母と恋愛して結婚しました。
義父は三男だったので、実家の跡取り息子ではありませんでした。
東京で一旗揚げようと、家族を連れて郷里の新潟を出て来たのは35歳の時。
それから、75歳で他界するまでの40年間、ず~っと池袋で賃貸住宅住まいでした。
勿論、遺した不動産はありませんし、自分と義母が入る為のお墓さえも残さずに逝きました。
義父が亡くなる前に、通帳にいくらかの現金は残していたようですが、
義父の通帳や印鑑などは、一緒に暮らしている義母ではなくて
毎日のように実家に来る、娘の○美ちゃんがそれらの全てを管理していました。
家事も殆どせずに、仕事やゴルフ、旅行など、やりたいことを満喫してきた義母。
そんな妻よりも、毎日のように来て、面倒をみてくれる娘の方が信頼出来たのでしょうね。
○美ちゃんは、結婚前は銀行勤めをしていましたから、余計に信頼していたのかも知れません。
亡くなってしまうと、銀行預金は凍結され、家族と言えども預金を現金化することは出来ません。
○美ちゃんは、義父が入院中に、全ての預金を現金化し、自分名義の口座に保管していたようです。
義父が亡くなり、病院への支払いや手続きの全てを○美ちゃんが済ませてくれました。
義父の葬儀は、義母が喪主でしたが、葬儀費用の支払いも○美ちゃんが済ませました。
「葬儀の費用は大丈夫?」と訊いたら、「お父さんの貯金にお香典の中から少し足せば大丈夫。」
そう○美ちゃんが言ったので、お香典はすべて○美ちゃんに渡しました。
葬儀費用や、お返しなどにかかった費用、そして残ったお金があったのか、なかったのか。
私達には一切知らされてはいません。多分、いくらも残ってはいなかったのでしょうね。
妻であった義母は、名前だけではありますが、葬儀の喪主を務めました。
長男夫婦の私たちは、毎月積み立てて来た貯金で、義父のお墓を建て、仏壇を用意しました。
長女の○美ちゃんは、各種手続きやお金の管理をすべてやってくれました。
次男夫婦は、口だけは出したけど、お金は一切出さない。末っ子なんて、そんなもの?(^-^;
そんな感じで、義父が義母に残したものは何一つありませんでした。
借金を残さなかっただけでも良かったということでしょうか。
せめて、お義母さんが、もしもの時の為に、義父に保険でも掛けてあったらねぇ・・・。